大白蓮華 巻頭言   題目の師子吼に恐れなし   (大白蓮華 2015.1月号)

 新たな一年を、生まれ変わったように新鮮な生命でスタートしたい。そして、新たな一日また一日を、元旦のように清新な息吹で前進し続けていきたい。これは、万人の願望であろう。
 「毎日毎日が、両手に余るほどの可能性を引きつれて私のもとを訪れます」と微笑んだのは、障がいに負けず、社会貢献を貫いたヘレン・ケラーである。
 宿福深厚にも妙法を受持した私たちは、来る年も、来る朝も、題目の音声とともに、久遠元初の太陽を昇らせ、わが生命を蘇らせていくことができる。
 御書に「妙とは蘇生の義なり蘇生と申すはよみがへる義なり」(947㌻)と仰せの通り、唱題行こそ究極の若さと、無限の活力の源泉なのである。
 地涌の菩薩たる我らの題目は、誓願の祈りである。いわゆる何かに弱々しくすがる願いなどではない。自ら誓いを立て、その成就へ一念を定め、大宇宙の根本法則に合致し、全生命で轟かせゆく師子吼なのである。これほど強く、これほど荘厳な力はない。
 わが師・戸田城聖先生は、よく言われた。
 「日蓮大聖人と共に、妙法広布を誓い、戦う人の祈りは必ず叶っていく。三障四魔よ、何するものぞとの大確信で祈り切れ」と。さらにまた、「一人の強盛の信心の祈りに、皆がついてくる。皆が最後は幸福になれるんだよ」とも教えてくださった。
 ゆえに、何があっても、まず題目だ。
 題目の人は、断じて行き詰まらない。
 大聖人は、病と闘ってきた門下を励まされて、「法華経と申す御経は身心の諸病の良薬なり(1015㌻)と仰せになられている。そして、法華経に説かれた、「病即《すなわち》消滅して不老不死ならん」、また「現世は安穏にして後生には善処ならん」、さらに「諸余怨敵皆悉く催滅せん」との経文を送られた。
 自行化他にわたって、妙法を実践しゆく我が生命は、大聖人の御生命と一体不二である。
 朗々たる題目で、病魔を乗り越え、「健康長寿」を勝ち開いていくのだ。どんな宿命も使命に転じて、自他共に、永遠の大幸福境涯を築いていくのだ。
 正義の仏天を揺り動かしながら、いかなる強敵《ごうてき》も打ち破り、「絶対勝利」の実証を現していくのだ。
 雪深き青森で、四十年以上も、聖教新聞を配達されてきた功労の母がおられる。かつては村八分にも遭った。しかし百の圧迫には、百以上の智慧と力で勝つと決めて、断じて屈しなかった。今、「わが地域は日本一」と胸を張りながら、語られる。
 「題目は何でも生み出せる力です。祈れば、幸福になってほしいと、自分自身の仏性から言葉が出て、相手の仏性に届きます。新しい同志をつくり、友好を広げることが、何よりの生きがいです」と。
 あまりに尊き創価の法友の希望と勇気の唱題が、地域社会も地球社会も包みゆく時代に入った。
 さあ、躍進の一年、師弟の誓願に生きる我らは、題目の師子吼も誇らかに、勝ち進もうではないか!

 題目の
  師子吼の我らに
     恐れなし
   功徳と勝利を
     無限に開けや