大白蓮華 4月号 巻頭言

2013‐4 大白蓮華 
巻頭言
  友から友へ歓喜の声を

 「勇気ある一歩を、まずふみ出すことです。そして、一歩一歩と前に進み続けることです。そこに、おのずと道は開かれていきます」
 私たちの大切な友人である、アメリカの行動する未来学者ヘンダーソン博士は、こう微笑まれる。
 うしろを振り向いても、何も生まれない。
 だまって座していても、何も変わらない。
 快活に動きを起こせば、そこから希望が動き出す。
 勇敢に声をあげれば、そこから力が漲っていく。
 我が尊き同志は、友のため、地域のため、社会のため、快活に打って出て、明るく励まし合いながら、「立正安国」の対話を粘り強く重ねてくれている。
 なんと気高く、力強い民衆の大連隊であろうか。

 建長五年(1253年)の4月28日、全人類の生命を照らし晴らす大音声が轟きわたった。
 日蓮大聖人が、故郷の安房の国から末法万年尽未来際へ放たれた「立宗宣言」の第一声であられる。
 大聖人は生涯、大難を覚悟され、正法正義を語られた。
 報恩抄には、その御心を「今度命をおしむならば・いつの世にか仏になるべき、又何なる世にか父母・師匠をも・すくひ奉るべきと・ひとへに・をもひ切りて申し始め」(321?)とも明かされている。
 私たちが広宣流布の闘争に挑みゆくことは、御本仏の立宗以来の不惜の大精神に直結している。労苦は多い。多忙な日々でもある。しかし、すべてが一生成仏の道であり、最高無上の報恩と孝養を果たす道なのだ。


  師子 吼ゆる
   
    正義の叫びか
  
     君が声

   友を救わむ

      社会を照らさむ

 思えば、立宗宣言の聴衆は、決して大人数ではなかった。「少少の大衆に」(894?)と明確に記されている。
 私たちの座談会をはじめ、身近な一人一人と仏縁を結び広げていく、少人数の「草の根」の語らいも、この大聖人の法座に真っ直ぐに連なっているのだ。
 わが師・戸田城聖先生は教えてくださった。
 「広宣流布の大願に思い切って戦う我らの命には、大聖人と同じ力と福徳、同じ大歓喜が湧現する。
 信心とは金剛の勇気である。一人の勇気ある信心から、一切の勝利が必ず開かれていくのだ!」
 この確信、この誇り、この喜びこそ、我らの変わらざる学会精神である。4月から5月へ、いやまして頑健なる大生命力を光らせていくのだ。
 昭和35年の4月28日、第3代会長就任を前に、私は縁深き文京支部の同志たちと語り合った。
 「さあ、日本中、そしてs世界へ、いよいよ新たな前進また前進だ! 一生涯、一緒に戦い勝とう!」
 この決意のまま、やがて豊島支部の初代支部長となった友は、大病や倒産を勝ち超えた喜びを語りぬき、妙法に生きる人間の勇気の力を証明するのだと、日本一の支部の大拡大を3ヶ月連続で成し遂げてくれた。
 御聖訓には、友から友への波動を「随喜する声を聞いて随喜し」(1199?)とも仰せである。
 今日も一歩前へ!「歓喜の中の大歓喜」の題目の音律を響かせ、あの友この友と希望の対話を広げながら、立宗760周年を勝利の大行進で飾ろう!