「世界が見た」名誉会長の真実


いかに師の正義を天下に示すか。
 いかに師の真実を後世に残すか。
 これこそ弟子の最大の使命である。
 月刊誌「潮」で連載中の本格的評伝「世界が見た真実――池田大作の軌跡」が好評を呼んでいる。池田名誉会長の行動を貫く不変のテーマを、徹底した現場取材で得られた証言や資料をもとに描いた迫真のドキュメンタリー。10月6日には単行本第3巻が発刊される。
 昭和31年(1956年)秋、池田室長が戸田第2代会長の命を受け、保守勢力の牙城・山口で広布開拓の指揮を執った“山口作戦”。その勝利の宴席で、戸田会長が落涙する場面がある。
 「山口の戦いも勝ち戦だった。だが祝いは、このくらいにしておいてくれ。(中略)大作はのう、さぞかし今ごろ、大阪で苦労しているだろう。すまんな大作……」(第1章「山口の戦い」)
 すでに室長だけが、大阪で次の参院補選の陣中にあった。ともに勝利の喜びを分かち合うことすら許されない。常に先へ先へ、人知れず戦野を切り開く、若き名誉会長の「弟子の戦」であった。
 「公明党を創立」(第7・8章)では、党の創立に際し、名誉会長が政治権力との緊張関係の中で、筆舌に尽くせぬ労苦を重ねてきた足跡が綴られる。学会の公明党支援について、理解と納得が一段と深まる内容といえよう。
 思えば、通常の尺度を超えた人物の真実を残すことは容易ではない。仏教史の流転も、一面から言えば、師匠である人間・釈尊の実像を離れて架空の仏を崇めるようになり、仏教本来の精神を隠没させてしまった歴史ではないか。世情の誤れる釈尊観を断固と破折したのが日蓮大聖人であられる。
 広布史の秘話で織りなす「軌跡」は、名誉会長という「世界平和、人権擁護のために戦う『現代の巨人』」(ブラジル・アニャンゲイラ大学のオリベイラ総長)の壮大なスケールの実像を後世に伝えゆく画期的な挑戦といってよい。
 「本書を読むと、すべては池田会長の中にある、100年先までを見据える大きな志、歴史観に貫かれたものであることがわかる」(西日本新聞社・多田昭重会長)、「一気に読了させるスピード感と迫力」(東日本国際大学・石井英朗学長)、「読んでいて勇気が湧く」(芥川賞作家・又吉栄喜氏)。この秋も、各界に大きく感動を広げることだろう。 聖教(08.09.01)社説より