暑中お見舞い申し上げます

はつらつと動き、対話の夏を!!


「蓋あけし如く極暑の来りけり」(星野立子)。日本列島の梅雨が明け、いよいよ本格的な夏が到来した。

 今週末から夏季友好期間に入る。全国の友は、知人・友人との交流に心を弾ませていることだろう。

 ふるさとの旧友や親戚と再会を果たす機会もあろう。行楽や避暑を通じて、新しい友との出会いが生まれるかもしれない。

 「一期一会」と言う通り、一つ一つの“人との触れ合い”を大切にし、心を通わせることは人生の妙味の一つだ。この夏、絶対無事故で楽しく、友情のネットワークをダイナミックに広げたい。

 池田名誉会長は過日の本部幹部会で、ダンテの『神曲』、孔子の『論語』など古今東西の名著も、そして日蓮大聖人の重書である「立正安国論」も、問答形式となっていることを通し、友との対話の重要性について語った。

 「立正安国論」では、極めて懐疑的だった「旅客」が「主人」の真摯な語らいで正法に目覚めていく。多くの人に理解を広げゆく対話の手本といってよい。

 名誉会長自身、世界の学者・文化人・指導者らと数多くの対談集を編んできた。誠実・真剣・真心に徹し抜いた出会いと語らいの結晶である。

 「池田会長には、率直に他者と個人的結びつきを築ける天賦の才があります。偉大な人物もこの才能を持つ人は多くありません」とは、米ハーバード大学モンゴメリー名誉教授の評価であった。

 その模範に続き、「友だちに師弟の道の素晴らしさを話せました」と声を弾ませる青年部の友。「この歳で、悩みを打ち明けてくれる友がいる」と笑顔を輝かす多宝会の先輩。こうした友情対話の心意気が、いかに尊いものであるか。

 作家の重松清氏は、多くの若者や子どもが友だちとのつきあい方に悩んでいる現状にふれ「『自分はこう生きている』といえる人は、相手の生き方を認められる人」(「潮」8月号)と語っている。

 万人に仏性があることを確信し、自身の生き方を率直に語る創価の同志こそ、現代社会に活力を送る宝の存在なのだ。

 「皆さま方こそ、『対話の文明』を生き生きと創出されゆく、人類先駆の開拓者なのである」――師の励ましを胸に、大いに仏縁を広げる人生でありたい。

 「炎熱や勝利の如き地の明るさ」(中村草田男)。暑さに負けず動き、語り、この夏、わが勝利の歴史を綴ろう!(聖教・社説)