牧口初代会長生誕の日 創価三代の正義は世界に燦然

 長い年月を経るほど、その功績がさらに輝きを増す人こそ、真に偉大な人物である。
 きょう6月6日は、1871年(明治4年)、仏法流布と教育に生涯をかけた創価の厳父・牧口常三郎初代会長が生まれた日。本年で137周年を迎える。

 「子どもの幸福」を第一義とした牧口会長は、児童・保護者の信頼を集めたが、それを面白く思わない権力者によって幾度も学校を追われた。その牧口会長を陰で支え、大著『創価教育学体系』の編集・発刊を担ったのが若き戸田第2代会長であった。
「牧口先生の学説は、残念ながら生きておられる間は理解されません。先生の死後30年を経なければだめでしょう」――戸田会長の言葉に、牧口会長は笑いながら「そうかもしらんな」と。

 奇しくも牧口会長の生誕100周年にあたる1971年(昭和46年)、牧口・戸田会長の悲願であった創価大学を創立したのが池田名誉会長である。

 今や、アメリ創価大学をはじめ創価教育の実践校は世界に広がり、『創価教育学体系』は、英語、ポルトガル語、フランス語、スペイン語等で刊行されている。

 どんなに偉大な人物も、その功績を後世に伝える人がいなければ残らない。むしろ、歴史から消された偉人は数知れないであろう。

 「お国のため」との国家主義が台頭する時代に、「人の幸福のため」との価値観を打ち立てた牧口会長は、軍部権力に捕らえられ、獄死させられた。時の権力者の手で、その思想・哲学までが抹殺されようとしたのである。

 巌窟王のごとき2代・3代の炎の大闘争あってこそ、今日、牧口会長は「世界の偉人」「未来を見すえた先覚者」(ブラジルの声)として仰がれているのだ。

 現在、池田名誉会長と対談を進めている中国の大歴史学者・章開ゲン氏は語っている。「池田先生は、師である戸田先生、牧口先生の偉業を、よりいっそう高い規模とレベルに宣揚してこられ」「平和と友情をもって世界を結んでこられました。これは、教育事業をより偉大にして斬新的な境地へと高めるものであり、私は敬服の念に堪えません」と。

 今、創価の三代を世界が讃嘆する時代を迎えた。歴史に人物が名をとどめられるかどうかは、後継の弟子の戦いにかかっている。

 6月6日は、牧口会長の遺徳を偲ぶとともに、三代会長の不惜身命の闘争に連なる、弟子の誓いを新たにする日としたい。(08.06.06聖教:社説より)