使命輝く新社会人、断じて勝利を

社会人として必要とされている力は何か――。経済産業省は企業が職場で求める能力を調査し、「社会人基礎力」としてまとめている。

 社会人基礎力とは、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3項目からなり、9割以上の企業が採用や人材育成の観点から重視している。

 池田名誉会長は社会人基礎力について、いずれも人材の重要な要件であるとし「そうした一切の力を育む薫陶が、仏道修行、すなわち、学会活動のなかに含まれている」ことを多くの識者が指摘している、と言及している。

 この春、晴れて新社会人となる皆さんは、期待に胸を膨らませる半面、未来への不安を持つ時もあるだろう。しかし、私たちには、勝利の哲学がある。環境を打開する祈りがある。社会で輝く経験豊富な創価の先輩、家族がいる。

 そして何より、人生の師匠がいる。強い心で大いなる夢と希望に向かって前進していただきたい。

 大手ビール会社に勤め、トップクラスの営業成績で、信頼を勝ち取っている青年部員がいる。

 しかし、入社3年間は仕事が思うようにいかず、自暴自棄になっていた。そんな時、男子部の先輩と出会った。営業成績は常にトップだが、まったく偉ぶるところがない。どこまでも謙虚な姿に自身の姿勢を反省した。

 どこが違うのか……先輩は「大事なのは心、人格だよ」と。信仰への強い確信に裏打ちされた揺るぎない境涯を築くことこそ第一歩であり、周囲のすべての人から貪欲なまでに学んでいることを教わった。

 以来、信心即生活の学会指導を胸に刻み、題目根本に学会活動にも率先して取り組み、職場には誰よりも早く出勤。縁するすべての人から多くのことを教わるなかで、営業成績がぐんぐん伸びていった。

 戸田先生から教わった広布と社会の「勝利の項目」として、名誉会長は“朝早く来る。勤行をし、題目をあげる。健康で生き生きと仕事をする。調和して、チームワークをとれる。後輩を大事にする。智慧のある人、力のある人、努力をする人を大事にする”などの項目をあげている。現代の社会にあってもそのまま通用するポイントばかりである。

 現実社会は厳しい。困難にぶつかることもあろう。そんな時こそ創価の青年らしく「負けじ魂」を発揮するチャンスである。唱題根本にたゆまぬ努力で勝利の歴史を刻む一日一日でありたい。(08.03.28 聖教新聞社説より)