今日も広布へ 31-35

第31回  永遠に常楽我浄の大道を  (2012.8.11付 聖教新聞

 お盆に当たり、各地の墓地公園・主要会館で諸精霊追善勤行法要が厳粛に営まれている。
 夏空に緑が美しい墓園には、今年も多くの皆様が訪れている。すがすがしい「三世永遠の安穏の園」で亡き人を偲び、妙法の祈りを捧げる。その真心を、故人も喜んでおられるに違いない。
 私も、全国、全世界の亡くなられた学会員、また、ご家族、先祖代々の追善回向を懇《ねんご》ろに行わせていただいている。
 日蓮大聖人は仰せである。
 「目連尊者が法華経を信じられた大善は、目連尊者自身が仏になっただけでなく、目連尊者の父母も仏になられたのです。また上七代、下七代、上無量生《むりょうしょう》、下《しも》無量生の父母たちまでも思いがけなく成仏されたのです」(御書1430?、通解)
 何があろうと、強い信心で立ち上がれば、一家も、一族も、先祖も、皆、必ず救い切っていける。題目の光は、全宇宙に届くのである。
      ◇ ◆ ◇
 仏とは、どこか遠くにいるのではない。戸田先生は大難の獄中で「仏とは生命なり」「われ地涌の菩薩なり」と覚知なされた。広布に戦う皆様ほど尊貴な人はいない。
 大聖人は亡き門下について「生きておられた時は生の仏、今は死の仏。生死ともに仏です」(同1504?、通解)と断言されている。
 生命は永遠であり、生死は不二である。ゆえに、亡くなった家族も、わが胸に一体である。常に一緒である。またすぐに広布の庭に舞い戻る。妙法で結ばれた絆は永遠に切れない。
 私たちは、生の時も死の時も、常楽我浄の生命の大道を共に前進していけるのだ。

第32回  世界一の哲学を学び抜け  (2012.8.18付 聖教新聞

 今、ヨーロッパでも、アジアでも、北中南米、アフリ力、オセアニアの友も、真剣に教学を学んでいる。人間主義の大仏法を求めている。本当にすごいことであり、うれしいことだ。
 日本では猛暑の中、青年部の研鑽、本当にご苦労さま!
 世界一の生命哲学を学ぶ、女子部の心意気も爽やかだ。
 どうか、体に気をつけて、聡明に充実の日々であっていただきたい。教学を学べば、何があっても負けない幸福の太陽を、わが生命に輝かせていける。永遠の勝利の軌道を進んでいけるのだ。
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 私が初めて恩師・戸田先生とお会いしたのは、終戦から2年目の8月であった。
 その座談会で先生が講義されていたのが「立正安国論」である。先生は叫ばれた。
 「一国のことを、さらに、この動乱の世界を考えた時、私は、この世から一切の不幸と悲惨をなくしたいのです!」
 私は感動した。そして、仏法と平和と人間革命の大道を歩み始めたのである。
      ◇ ◆ ◇
 日蓮大聖人は仰せである。
 「行学の二道をはげみ候べし、行学たへなば仏法はあるべからず、我もいたし人をも教化候へ、行学は信心よりをこるべく候、力あらば一文一句なりともかたらせ給うべし」(御書1361?)
 御書を開けば、苦しむ民衆を救わんとされる、大聖人の大慈大悲に感涙する。権力の魔性を打ち破っていかれた、師子王の御振舞に、無限の勇気が湧いてくる。
 実践、行動が大事だ。どんなにいいことでも、観念論だけでは、現実は変わらない。我らもまた朗らかに、友情と対話の風を大きく広げたい。

第33回  信心は温かな人間性の世界 (2012.8.25付 聖教新聞

 信心の世界は、どこまでも温かく、思いやりのある、真剣で、真面目な世界である。
 悩んでいる人を温かく励まし、希望を送る。真面目な人を、決して裏切らない、純粋な心の世界である。
 純真こそ、信心の基本である。真剣こそ、力である。大誠実こそ、信頼の絆となる。
 リーダーは決して、要領やごまかしがあってはいけない。心して、信心を強く、深くしていかねばならない。
 日蓮大聖人は、門下の四条金吾に「あなたが地獄に入られたら、私も同じく地獄に行きましょう」とまで言われた(御書1173?、趣意)。そうすれば、地獄も即、寂光土となる、と。どれほど深いお心であろうか。「共に苦しみ」「共に喜ぶ」──ここに仏法がある。「教主釈尊の出世の本懐は人の振舞」(同1174?)であるからだ。
 人生の苦難と戦い、理想に生き抜く友のために、一生懸命に尽くしていく。人の苦労の痛みが分かる、温かで人情味のある世界が、創価学会である。この一点を、リーダーは忘れてはならない。人は、組織や立場についてくるのではない。人柄、人格、人間性についてくるのである。
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 本因妙の仏法は、常に「きょうから出発」である。きょうから明日へ、地道に、着実に、新たなる世界広布の大叙事詩を綴っていくのだ。
 戸田先生は叫ばれた。
 「たゆまず流れ出ずる水の信心であれ! 溜まり水は、動かないから腐ってしまう。人間も同じだ。進まざるは退転である」
 我らの友情は五大州に広がっている。平和と幸福を築くため、強き祈りで勝ちまくろう! 全世界の同志と共に!

第34回  新しい黎明を同志と共に (2012.9.1付 聖教新聞

 いよいよ、待ちに待った総本部完成の秋だ。自身の大福徳の城を築く時である。
 対話の秋、教学の秋、拡大の秋へ、勇んで前進したい。
 今、広布の歴史に名を残せることは、三世永遠の誉れである。後継のリーダーも、新しい決意で立ち上がった。
 戸田先生は青年に「君たちは、本当に信頼できる人間の絆で、どこまでも前へ進みゆくことだ」と語られた。
 どんな時代になろうとも、麗しき同志愛こそ永遠の学会精神といえよう。

 ♪君が愁いに 我は泣き
  我が喜びに 君は舞う

 幾たびとなく、私たちが口ずさんできた「嗚呼黎明は近づけり」(大阪高等学校全寮歌、作詞=沼間昌教)の一節である。喜びも悲しみも共にしながら、新たな黎明へ、心一つに進むのだ。
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 日蓮大聖人は「凡夫は、志という文字を心得て仏になる」(御書1596?、通解)と教えられ、門下に「この功徳は、あなたの父母・祖父母、さらに無辺の衆生にも及んでいくでしょう」(同1231?、通解)と明言されている。広布に尽くす一念と行動に無量の功徳の花が咲く。
 一段と素晴らしい学会をつくろう! そのために、リーダーは誰よりも祈ることだ。
 青年の心で挑戦することだ。勉強し、行動し、自分白身を革命することである。
 どうしたら、皆が功徳を受け、広布の道を開き、盤石な未来を築けるか。これが大事だ。私も心を砕いてきた。
 悩んで祈って思索して、智慧を湧かせる。それてこそ、崩れない基盤ができる。永遠の勝利の上台ができるのだ。

第35回  広宣流布の人材よ、出でよ (2012.9.15付 聖教新聞

 海外の青年部が元気だ。団結と求道の心を讃えたい。
 日本も負けじと、若き俊英が伸びている。希望の光だ。
 本当にうれしい。
 平和の人材よ、出でよ!
 これが私の願いである。
 戸田先生は語られた。
 「永遠の勝利の道を確実に築きゆく、その最大の力こそ、青年である」
 全生命を注がなければ、広布の大人材は育たない。自分は表舞台に出なくとも、後輩の成長を陰で祈り、支えていく。その人が一番尊い
 新しい人を育てる人が、真のリーダーなのである。
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 御聖訓にいわく、「妙とは蘇生の義なり」(御書947?)。広布へ戦う祈りがあれば、偉大な生命力が湧く。
 信心とは、祈りを原動力として、社会で勝ち、生活で勝つことだ。地域や職場でも、模範の存在になってもらいたい。現実の仕事は、智慧と努力と忍耐をもって、しっかり頑張り抜くことである。
 誠実さ、明るさが、信頼をつくる。あいさつの仕方、礼儀のあり方、言葉遣い──ここに人生勝利の源泉がある。
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 あらゆる壁を越え、私たちは世界に友情を広げてきた。
 広宣流布のため、「これほどまでに語ったことはない」というくらい、人と会い、人と語り、心と心を通い合わせていく。明るく、伸び伸びと対話を重ねていくのだ。
 誰よりも、自分が先頭に立って、語って語って語り抜いていくのだ。率先の行動なくして、勝利はない。戦う精神なくして、信心はない。
 何があっても臆するな! 勇気をもって前へ進むのだ。思い切り戦って、勝利、勝利の歴史を共に残していこう!