2010.07大白蓮華7月 巻頭言
巻頭言


青年よ壁を破れ!

 偉大なる

   広布の指導者

     君たちが

   立ちて舞いゆき

      創価は世界に

 青年は、希望の旭日だ。いかなる暗闇も鮮烈に打ち払う。

 青年は、正義の宝剣だ。いかなる邪悪も厳然と断ち切る。

 青年は、勝利の旗印だ。いかなる激戦も断固と勝ち開く。

 わが創価学会には、この若き熱と力が沸騰している。ゆえに強い。

 「今再び『壁を破ろう!』との叫びが響く――これは歴史の声である」とゴルバチョフ氏(元ソ連大統領)は言った。氏は東西冷戦の象徴であった「ベルリンの壁」を崩した立役者の一人でもある。

 昨年の師走、再会した折、私たちは語り合った。「『どんな壁も必ず打ち破れるのだ』という勇気を、世界の青年に贈りたい」と。

 人生にも、社会にも、常に立ちはだかる壁がある。その壁を越えるためには、自分が飛躍することだ。自身が強くなることだ。

 悩み多き青春の合言葉として「突破せよ!」を挙げたのは、スイスの哲人ヒルティである。苦難の壁が分厚ければ分厚いほど、生命の威光勢力をいやまして突破しゆくのだ。これが人間革命である。

 日蓮大聖人は、熱原の法難の渦中、二十一歳の南条時光にあえて厳しく仰せになられた。「願くは我が弟子等・大願ををこせ(中略)をなじくは・かりにも法華経のゆへに命をすてよ、つゆを大海にあつらへ・ちりを大地にうつむとをもへ」(御書P1561)と。

 広宣流布という大願こそ、正法正義を伝え弘めゆく聖業である。

 立正安国という大願こそ、民衆の幸福の城を創り守る偉業である。

 この大願のため、わが身をなげうって勇猛果敢に戦い抜く。その時、小さな自分の殻が弾ける。そして大海原の如き広大無辺の境涯を開き、大地の如き金剛不壊の生命を築き上げていけるのだ。ここに、大聖人が示してくださった、永遠に勝ち光る青春の大道がある。

 壁を破る究極の力は師弟から生まれる。法華経の勧持品において、師匠に弟子たちは、広宣流布を阻む三類の強敵との戦いを誓願する。人間を軽賤する増上慢の圧迫には、断じて屈しないとの誓いである。

 「我れ等は仏を敬信して 当に忍辱の鎧を著るべし」

 初代・牧口常三郎先生も、第二代・戸田城聖先生も、そして不二の弟子であるがゆえに第三代の私も、この「忍辱の鎧」を着て、三類の強敵と戦い抜いてきた。人類の平和と幸福の大理想を実現しゆく立正安国のため、「如説修行」の御聖訓のままに「かしこへ・おしかけ・ここへ・おしよせ」(御書P502)、悪意や邪見の壁を破ってきたのである。

 「人類最高の思想を学び、人びとの幸福のために行動している創価の青年は、誰人に対しても、胸を張って堂々と、わが信念を語り切っていくのだ」との恩師の師子吼が蘇る。 この青年の正義の連帯は、世界192ヵ国・地域に広がった。

 「これほど立派な創価の青年たちがいれば、一国のみならず、世界をも変えることができる」とは、ブラジルの識者の大喝采である。

 中米の大詩人ルベン・ダリオは謳った。「逆境の宿命に苦悩し、煩悶することがあっても、我らには宇宙の活力が漲っているのだ」

 大宇宙を動かす根源の妙法を我らは持っている。どんな試練の壁にも負けない。いな、壁があるからこそ偉大な力を引き出せるのだ。「強敵が人をば・よくなしけるなり」(御書P917)と仰せの通りである。

 恩師は叫んだ。「青年は恐れるな!”絶対にこうしてみせる”と決めるのだ。その信心の大情熱が、爆発的な勝利を呼ぶのである」

 「青年部結成の月」七月は、「立正安国の月」でもある。

 全宝友が若々しき正義の対話と行動で壁を破り、創価の新時代を勝ち開こう!

 わが人生

   永遠に戦え

     栄えゆけ

   悔いなき誉れの

      勝利の王者と